40週間

妊娠40週産後の準備 編

産後の大切なポイントをモレなく進めるために妊娠中から知っておくべきことは?

宗田聡先生

産婦人科医(広尾レディース院長・東京慈恵会医科大学非常勤講師)

周産期医学のエキスパート。女性のココロと身体の健康を総合的にサポートする。著書に『31歳からの子宮の教科書』

目次

  • この時期にやっておくべき、大切なこと。
  • 名前が決まったら出生届を。健康保険証と乳児医療費助成の申請も忘れずに!
  • 健診や自治体の訪問サービスを利用して、育児の疑問を解決。

この時期にやっておくべき、大切なこと。

赤ちゃんが生まれたら、必ずやらなければならないのが、名付け、出生届の提出、赤ちゃんの健康保険加入です。児童手当の申請、乳児医療費助成の申請もあわせて済ませて。育児の日々は慣れないことが多くて疑問や不安を抱くものですが、自治体が保健師や助産師を自宅に派遣してくれる“新生児訪問サービス”を行っているところも多いので、ぜひ利用し、分からないことをどんどん相談しましょう。

名前が決まったら出生届を。健康保険証と乳児医療費助成の申請も忘れずに!

出産後、赤ちゃんの名前が決まったら、14日以内に出生届を出します。用紙には生まれた施設の医師か助産師の証明が必要なので、退院時に必ずもらって下さい。届出は出生地、住所地、本籍地のいずれかで可能です。つまり、里帰り出産でも、今いる場所の役所でOK。また、住所地の役所で出生翌日〜15日以内に「児童手当」の申請をします。15日を過ぎると1カ月分受け取れないことがあるので、里帰り中の人は手続き方法について住所地の役所に確認を。 赤ちゃんが生まれたら早めに健康保険証を作ってあげましょう。パパ、ママいずれかの健康保険に赤ちゃんが加入し、新しい保険証が届いたら、すぐ住所地の役所で「乳児医療費助成」の手続きを。これは赤ちゃんが病院にかかった際の医療費を自治体が負担してくれる制度です。助成内容は市町村によって異なりますが、たいていは乳児医療証を医療機関の窓口で提示すれば、その場で支払額が0円になる仕組みです。

健診や自治体の訪問サービスを利用して、育児の疑問を解決。

赤ちゃんが生まれて1カ月後には『1か月健診』があります。場所によっては生まれた産院で、産科医が診ます。母子両方の健康状態を診るからです。産科と小児科がある病院では赤ちゃんを小児科医が診ることも。この時期は発達の遅れを診断するにはまだ早く、発育状況や黄疸のチェック、育児相談が主に。皮膚の色つやや発疹、体重増加、心雑音、股関節に異常がないか、おへそがきちんと乾燥しているか、筋肉の緊張の程度などを診ます。
自治体が、新生児訪問サービスを行っている場合、母子手帳と一緒にハガキを受け取ります。産後これを記入して自治体に送付すると、助産師または保健師が自宅に来てくれて、育児相談にのってくれます。赤ちゃんのお世話に慣れない時期、いろいろなことを教えてもらえるのでぜひ活用を。里帰り中の人でも、自宅に戻ったら利用できるケースが多いので、ハガキの提出期限やサービスの利用期限をしっかり確認しておきましょう。

40週の妊婦さんへのメッセージ