妊娠中期の体の症状
妊娠中のお悩み「頻尿」
妊娠中の頻尿
妊娠中は非常に頻尿になりやすい状態です。生理的に血液量が増えるため、尿量自体が増えるのみならず、赤ちゃんが膀胱を圧迫するため、妊娠前より尿がためられなくなります。これらの理由により、病気などがなくても妊婦さんは一回の尿量が少なく、回数は多くなります。
これらは妊娠の進行に伴い悪化していくので、妊娠中期～後期は我慢せずトイレにすぐ行けるようにしておきましょう。
また頻尿になるので水分を控えてしまう方もいますが、水分を取らない方が膀胱炎になりやすくなります。脱水になると血栓なども作りやすくなり、妊婦にとっては問題になるので、妊娠中はより積極的に水分を取りましょう。
膀胱炎に気をつけよう
膀胱炎とは、尿に細菌が感染し、膀胱に炎症を起こしている状態を指します。
膀胱炎の症状は頻尿の他にも排尿時・排尿後の痛み、尿が濁る・臭うなどがあり、これらの症状を自覚した時には早期に治療した方が良い状態です。非妊娠時の膀胱炎は自然に治ることもありますが、妊娠中はしっかりと治療した方が良いとされており、抗生剤を用います。
妊娠中でも問題のない抗生剤で治療するので、心配せずにしっかり使いましょう。膀胱炎が悪化すると腎臓に炎症が及び「腎盂腎炎（じんうじんえん）」という状態になります。ここまでいくと高熱が出て、子宮収縮を引き起こし流産や早産の一因になるので、
「膀胱炎かも？」と思ったら待たずに治療をするのが大事です。
普段から膀胱炎対策を
膀胱炎の原因の多くは、「おしっこの我慢しすぎ」です。菌のほとんどは陰部（デリケートゾーン）から逆行性に膀胱へ侵入します。体内から外に尿が流れていれば膀胱炎にはなりにくく、逆に膀胱に留めているとなりやすくなるため、
我慢せずにトイレに行くのが大事です。また先程述べたように、普段から水分を摂取するのも重要です。
膀胱炎を繰り返すと「慢性膀胱炎」といい、感染を起こさなくても頻尿だったり、排尿時の不快感を感じやすい状態になります。一度慢性化すると治りにくいため、普段から膀胱炎にならないようにすることは、今後のライフスタイルにおいても重要なのです。
