20週間

妊娠20週20週のママと赤ちゃん 編

赤ちゃんはもう新生児のミニチュア版みたい!音はもう聞こえているの?

丸茂元三先生

産婦人科専門医

超音波専門医でもあり、今まで1万人以上の赤ちゃんを4Dエコーで診察。本アプリの4Dエコー画像の提供者。胎児行動の造詣が深い。著書『赤ちゃんはお腹の中で何をしているのか』(草思社)

目次

  • 胎動によって、日々赤ちゃんの存在を身近に感じられます。
  • 超音波健診で、可愛らしい姿や動作が見られる時期です。
  • 五感も発達!パパやママの声を聞いているかもしれません。

胎動によって、日々赤ちゃんの存在を身近に感じられます。

ほとんどの妊婦さんが胎動を感じるようになります。おっぱいやおなかが大きくなり、人によっては腰痛や肩こり、脚のつりなどのマイナートラブルが現れることも。おっぱいからは、『初乳』という、無色透明や黄色っぽい分泌液が出る人もいます。おなかが大きくなり、張り(=収縮)が頻繁に起こる人もいます。おなかが張ったら、無理をせず座ったりして体を休めることが大切です。

超音波健診で、可愛らしい姿や動作が見られる時期です。

この1カ月で、赤ちゃんは約250gから650gほどにまで成長します。頭蓋骨、脊椎、肋骨などの骨格がしっかりと成長し、全身のバランスはかなり新生児に近くなります。胎脂という皮脂に全身が覆われ、筋肉がついてきて、力強い動きをするようになります。この時期の赤ちゃんは基本的に昼夜の区別なく、20分ごとに寝たり起きたりしています。 出生後に肺を使う準備も着々と進んでいます。肺をふくらませるのに役立つ肺サーファクタント(界面活性剤)という物質の産生が始まります。でも、おなかの中では、ガス交換は全て胎盤を通して行われているので、生まれるまでは、肺を使うことはありません。

22週。ほおがふくっらして、赤ちゃんらしい顔つきに。何かを考え込んでいるみたいです…。

22週。ほおがふくっらして、赤ちゃんらしい顔つきに。何かを考え込んでいるみたいです…。

五感も発達!パパやママの声を聞いているかもしれません。

20週頃には内耳ができて、子宮内外の音、パパやママの声などが聞こえるようになります。22週頃には中耳の骨が、音の伝導をよくするために固くなっていきます。胎児は音の情報を脳に伝えることができます。ママの声やパパの声など身近な音ほどよく反応していることが分かってきています。また、大きな音にはびっくりして驚愕反射(ビクッとする動き)を起こします。舌で味覚を感じる“味蕾(みらい)”という器官は7週頃から作られていましたが、それが20週頃、ようやく脳とつながります。羊水を飲んでいるので、何か味を感じているかもしれません。

23週。画面に収まらないほど大きくなりました。握りこぶしを作っている様子が映し出されます。
※画像はすべて4Dエコーによるものです。

23週。画面に収まらないほど大きくなりました。握りこぶしを作っている様子が映し出されます。 ※画像はすべて4Dエコーによるものです。

20週の妊婦さんへのメッセージ