34週間

妊娠34週乳房マッサージ、乳腺炎 編

知っておきたい、おっぱいのケアのこと。

小谷友美先生

名古屋大学医学部附属病院産婦人科 病院教授

目次

  • 授乳にそなえて、そろそろおっぱいにも目を向けてみて。
  • おっぱいは、ためたままにしないこと。

授乳にそなえて、そろそろおっぱいにも目を向けてみて。

妊娠の経過とともに、母乳をつくる準備をしてきたおっぱい。ここからはいよいよ、産後すぐにはじまる授乳にそなえて、おっぱいのケアをはじめてみるのもいいでしょう。乳頭をお手入れすることで、赤ちゃんが吸いやすいように乳頭を柔らかくし、吸い付く力に負けないように準備をしていきます。ただし、刺激が子宮収縮を促すこともあるので、妊娠後期、分娩時期が近づいてから体調のいい時に取り組むのがおすすめです。乳頭のお手入れや乳房マッサージについての指導は、施設によっても様々。かかりつけの医療施設に相談してみてください。また、必ずしもやらないとおっぱいが出ない、というものではありませんので気負わずに。

おっぱいは、ためたままにしないこと。

産後のおっぱいのトラブルとして、よくあるのが乳腺炎。産後3ヶ月までに大体10人に1人、授乳の期間全体でみると、3〜5人に1人が経験するともいわれています。予防するためには、赤ちゃんにしっかり吸ってもらって、おっぱいをためたままにしないことが大切です。とはいえ、すぐに母乳育児が軌道にのるとは限りません。仮に乳腺炎になっても、軽症の場合は乳房マッサージで良くなることが多いので、あせらずに。ただし、発熱を伴う場合や、赤く腫れ上がった場合は、迷わずに受診してくださいね。おっぱいに関する悩みは、母乳外来や助産院などに相談してくださいね。

34週の妊婦さんへのメッセージ