38週間

妊娠38週臨月の家事 編

臨月でおなかが大きくてしんどい…こんな時、家事はどうしたらいい?

笠井靖代先生

産婦人科医(第三産婦人科部長)

ご自身もママであり、経験を踏まえた、細やかで優しく的確なアドバイスには定評がある。著書『35歳からのはじめての妊娠・出産』など。

目次

  • 今まで通りでOK。今後の準備も進めてみて。
  • 遠出は避けて、母子手帳はいつも持参を。
  • 高いところの物を取ってもへその緒は心配無用。

今まで通りでOK。今後の準備も進めてみて。

たいていの家事は、妊娠前と同じようにやってOKです。しかし、臨月ともなれば、いよいよおなかも大きくなり、同じように、といってもうまくいかないこともあるかもしれないので、無理は禁物。パパはなるべくママのサポートを。また、この時期は、いつ陣痛や破水が始まっても大丈夫な時期。前もって病院にむかう交通手段を時間毎に計画しておきましょう。また、産後の生活についても、どのようなサポートが得られるのか今のうちに一緒に調べておきましょう。

遠出は避けて、母子手帳はいつも持参を。

臨月になれば、もういつ生まれてもおかしくありません。37週以降の正期産の時期はなおさらです。なので、買物は、突然の破水に備えてあまり遠くへは行かないようにしましょう。母子手帳は必ず持参して。重い荷物を持つのは極力パパが持つように。ネットスーパーなどの宅配サービスを積極的に利用しても良さそうです。店舗に出かける際は、ママがひとりで行かずふたりで行くようにし、カートを使い、無理をしないようにしましょう。

高いところの物を取ってもへその緒は心配無用。

体調が良ければ、料理は今まで通り行って大丈夫。臨月に、体重が増える妊婦さんが多いので、あまり高カロリーなメニューは控え、良質なたんぱく質や鉄分、吸収率の高いカルシウムや食物繊維が含まれる食品を選びましょう。アレルギー体質が遺伝することを恐れて、牛乳や卵を控える人がいますが、誤りです。卵のたんぱく質や牛乳のカルシウムは、とても吸収率が高く、鉄分も含まれているので、適宜摂ることをおすすめします。
洗濯や掃除も、これまでと変わらず行って構いません。バランスを崩すことのないよう、洗濯物を干す際に高いところにのぼる人は注意しましょう。ちなみに、『高いところの物を取ると、赤ちゃんにへその緒が巻き付く』と言う人がいますが、迷信です。また、へその緒が巻き付いて生まれてくる赤ちゃんはいますが、異常ではなくごく普通のことです。

38週の妊婦さんへのメッセージ