安定期に突入。体つきもだんだん妊婦さんらしくなってきますよ。
安定期に入り、おなかもまぁるくふくらんできて、少しずつ、周囲の人から見ても『妊婦さんだな』と分かるようになってきます。大きくなっている子宮は、今や大人の頭くらいの大きさになりました。乳腺が発達した乳房は、既に1〜2カップ大きくなっています。人によってはおなかのおへその下から恥骨へまっすぐ伸びる『正中線』が目立ってきます。おなかが大きくなったことで、腰痛や足の付け根に痛みを感じる人もいます。 赤ちゃんは、150gくらいの大きさになりました。4Dエコーでは、あくびをしたり、指しゃぶりをしたりする様子が見られます。この時期くらいまでは、まだ赤ちゃんの全身が4Dエコーの一つの画面でギリギリ観察できますが、徐々に大きくなっていくと、画面に収まりきらなくなります。双子を妊娠中の人は、それぞれの赤ちゃんが独自に動いている様子を一つの画面で見ることができる楽しい時期です。
前月で、赤ちゃんが羊水中におしっこをすることを説明しました。“おしっこの混じった羊水を飲んでも大丈夫なの?”と心配する人もいますが、おなかの赤ちゃんのおしっこはきれいなので、自分が出したおしっこを飲んでも大丈夫。老廃物は胎盤を通してママの血液に戻ります。赤ちゃんが飲みこむのは液体の羊水だけ。固形の食べ物はないので、便として羊水に排出するものはありません。余談ですが、出産直後に『胎便』をしますが、これは胎児の腸の粘膜の古くなったもので、いわゆる大便とは違い無菌なものです。
16週の赤ちゃん。全身がモニターになんとか収まっています。骨格がしっかりしてきました。
マタニティスポーツを始める方も多いと思いますが、妊婦さんが運動すると、胎児の心拍数が増加します。おそらく、運動によって子宮の血流量が低下するのに対応し、心拍数を増やして酸素をより多く取り入れようとしているのです。赤ちゃんに行く酸素量が減っても運動によるものならまず大丈夫。運動した妊婦さんの胎児は、分娩中の子宮収縮によく耐えます。運動中に酸素量が減るというストレスに耐えた経験があるので、分娩という最大のストレスをうまく乗り越えられるのです。
19週後半の赤ちゃん。おなかもふっくらしてきています。 ※画像はすべて4Dエコーによるものです。
16週の妊婦さんへのメッセージ